今回ご紹介するのは、トコノール、トコフィニッシュと呼ばれる、革を磨く際に使用するアイテムになります。
革の面の名前
革には表と裏があり、表面を銀面(ぎんめん)、裏面を床面(とこめん)と言います。
また、革の切断面のことをコバといいます。
銀面
つるつるしている
床面
毛羽立っている
コバ
革の切断した部分
これで銀面と床面を見分けることができます。
革の中には、あえて床面の毛羽立ちを際立たせて手触りなどを整えたものも有り、高級なカバンなどに使用されています。
床面処理
トコノール、トコフィニッシュは床面及び端面をきれいに仕上げるために使用します。
一応、水でも同様のことができますが上記製品を使用したときよりは仕上がりが劣ります。
床面は、仕上げずに使用すると革のカスがボロボロと落ちてきます。
そういったことを防ぐために、ものを制作する前にきちんと処理することが大切です。
床面処理をするには、トコノール、トコフィニッシュとガラス板を使用します。
また、ガラス板の代わりにガラスのコップの底面でも代用可能です。
トコノール、トコフィニッシュを革の床面へ塗り、少し浸透させたらガラス板(ガラスのコップ)でひたすら擦っていきます。
つるつるになったとおもったら終了です。
コバ処理
次にコバ処理です。
レザークラフトにおいてコバ処理はとても大切です。
コバ処理で、作品の完成度が大きく左右されます。
また、ほつれや耐久性も変わってきます。
コバへトコノール、トコフィニッシュを塗り綿の切れ端でこすります。
私はTシャツを切り刻んで使用しています。
こちらも、満足いくまでこすります。
繰り返しこすることでどんどんきれいになっていきます。
特に、複数の革を重ねた部分は、コバ処理をしっかりすることでとても見栄えが良くなります。
トコノールとトコフィニッシュの違い
トコノールは㈱誠和、トコフィニッシュは㈱クラフト社から販売されています。
トコノールは白いクリームのような状態、トコフィニッシュは透明のゼリーのような感じです。
両者の一番の違いは、革に染み込む速度です。
トコノールはハンドクリームを塗っているような感じで、トコフィニッシュに比べて粘度が高いです。
そのためか、革に浸透する速度は比較的ゆっくりです。
トコフィニッシュは、水のりのような感じでとても伸ばしやすいです。
そしてすぐに浸透し乾き始めます。
少量の面を処理する場合はどちらでも問題ないでしょうか、大きい面を処理する際はトコノールのほうがじっくりできそうですね。
メリット
トコノール
・浸透スピードが遅く、広い面の処理に急がなくても良い
トコフィニッシュ
・浸透スピードが早く、塗ってすぐにこすることができる
・粘度が低いので伸ばしやすい
デメリット
トコノール
・床面の処理には少し時間がかかる
・粘度が高いせいか、何度も継ぎ足しをしなければいけない感じがした
トコフィニッシュ
・広い面を処理する際には、最初に塗ったところがすぐ乾いてしまってやりにくい
まとめ
トコノール、トコフィニッシュは、どちらが特別良い悪いはありません。
価格で決めても良いですし、今回お伝えした内容で決めてもらっても大丈夫です。
両方実際に使ってみて、決めるのが良いかもしれません。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
皆様も良きクリエイトライフをお過ごしください。
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